2023年4月12日 #163「数秘の限界を知る」

こんにちは。お元気ですか?

今日はいいお天気です。さっきから雲ひとつない青空を飛行機がバンバン飛んで行きます。拙宅からは結構大きく飛行機のお腹が見えていて、上空をチラ見しながら原稿を書いています。今、測ってみたら2分おきに通過してますね!羽田空港すごいな!テンション上がる!

さて月の2週目は「数秘の使い方」です。今回はちょっと切ない話をしましょう。
鑑定ではいろいろなお客様とお話します。普通に生活していたら出会えない人にも会えますね。有名人の方・地位のある方・遠くにお住まいの方、すごく歳のはなれた方ともお話できます。つまりいろいろな価値観と対面するチャンスがあるんですね。感心したり、目からウロコだったり、新鮮な驚きがたくさんあるんですが、先日はちょっとつらい気持ちになりました。

橙花式数秘占いの基本理念は(ちょっと偉そうですね)
「あなたが変わらず、そのままでいても幸せになるためにどうしたらいいのだろう?」
ということです。変わらずにというところがミソだと思います。みんな一生懸命に生きているのだから、それ以上がんばらなくても十分じゃないかと思っているのです。きっと方法や環境があなたに合っていないだけだろうと思うのです。「あれこれできなくてもいいし、早く動けなくてもいいし、理解できなくてもいい。」できなくても幸せになれるはずだという思いです。

そんなある日、私の元にいらしたお客様がこうおっしゃったんです。
「こんなにダメな私では結婚もできないし、子どもも産めない」と、とても落ち込んでおられました。すごく驚きました。そこまでのお話の内容から彼女が結婚にも子どもにも興味がなさそうに思えたからです。そこで尋ねてみました。

橙 花「結婚したいんですか?」
お客様「いいえ」
橙 花「お子さんは欲しいんですか?」
お客様「欲しくありません。」
橙 花「ですよね。」


この場合、結婚や子どもを持つというのは記号だと思いました。彼女にとっては結婚している・子どもがいるというのは「ダメじゃない人」だという認定ラベルなんだと。自分が何をしたいかではなく、何が欲しいかではなく自分にラベルを貼りたいと思っておられるのだと。正直ビックリしました。

私は数秘の専門家ですから、通常であれば彼女にも家庭生活への興味や適正などを語ることになります。「家庭を持つのはそんなに向いてないようですね。少し見方を変えてみましょうか。」そんな感じで。しかしその時は、それよりも何よりも彼女が誰のために生きているのか?彼女が「できないこと」をそこまで悲しみ否定する気持ちをなんとかできないものか?と考え込んでしまいました。私は何を語るべきだったのでしょうか。

なんとなく感じてはいたのですが、数秘で語ることのできる人生・数秘で改善できる人生をおくれている人は、実はもう幸せなんじゃないでしょうか。数秘のレベル以前にもっと悲しみや苦しみがあるのではないでしょうか。
数秘を使おうと思ってくださっている方々は元気な人なんじゃないか。そう感じました。もしそうなら幸いです。私もみなさんの仲間です。

私は占い師です。できることと、できないことの線引きはビシッと見極めないといけないと思っています。気持ちの上ではどうしようもない何かをなんとかしたいとすごく思っています。しかし、それでも自分のできること・できる範囲を自覚しながら淡々と向き合っていこうと思っています。プロであるために。
ではまた来週!

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